AWS(Amazon Web Services)を導入してビジネスを加速させたいと考える一方で、「日々の運用リソースが足りない」「専門知識を持つ人材がおらず、障害対応が不安」といった課題に直面していませんか。
このようなインフラ運用の課題を解決し、企業の成長をサポートするのが「AWS運用代行」サービスです。
自社に最適なサービスを選ぶためには、その具体的な業務範囲やメリット・注意点を正しく把握しておく必要があります。
目次
AWS運用代行とは?企業の課題を解決するサービス
AWS運用代行とは、専門の事業者が企業に代わって、AWS上に構築されたシステムの運用・保守業務を請け負うサービスです。
24時間365日の監視から障害対応、セキュリティ対策まで、AWSの運用に関わるさまざまな業務をサポートします。これにより、企業はインフラ運用の負担から解放され、自社のコア業務に集中できる環境を整えられます。
AWSの運用で直面する代表的な課題
AWSは非常に柔軟で高機能なクラウドサービスですが、その機能を最大限に活用し、安定して運用し続けるには専門的な知識と経験が不可欠です。多くの企業が直面している代表的な課題は、以下の3点です。
- リソース不足: 情報システム部門の担当者が他の業務と兼任しており、AWSの運用に十分な時間を割けない。
- スキル・ノウハウ不足: 障害発生時に迅速な原因特定と復旧ができるインフラエンジニアが不足している。
- 24時間365日の監視体制の欠如: 深夜や休日に障害が発生した場合に対応できず、ビジネスの継続性に大きなリスクをもたらす。
関連記事:インフラエンジニア不足の現状と深刻な理由とは?企業が取るべき具体的な解決策を徹底解説
運用代行が担う業務の全体像
AWS運用代行サービスがカバーする業務範囲は多岐にわたります。具体的には、以下のような業務が含まれます。
- システムの稼働状況を常にチェックする「監視」
- 障害が発生した際に原因を特定し復旧させる「障害対応」
- システムのパフォーマンスやコストに関する「レポーティング」
- 不正アクセスや情報漏洩を防ぐための「セキュリティ対策」
これらの業務を専門家に任せることで、企業は自社のエンジニアを製品開発やサービス改善といった、より事業の成長に直結する業務へシフトさせることができます。
AWS運用代行の主なサービス内容
AWS運用代行サービスは、契約プランによって内容は異なりますが、主なサービス内容は以下の通りです。
| サービス内容 | 具体的な業務例 |
|---|---|
| 24時間365日のサーバー監視 | CPU使用率、メモリ使用率、ディスク容量などのリソース監視、死活監視、ログ監視 |
| 障害発生時の復旧対応 | 障害検知時の一次切り分け、担当者へのエスカレーション、手順書に基づく復旧作業の実施 |
| 定期的な運用レポートの提出 | システムの稼働状況、インシデント報告、リソース使用状況の分析、改善提案 |
| セキュリティ対策の実施と提案 | セキュリティ管理、脆弱性診断 |
| コスト最適化支援 | リソースの利用状況分析、不要なインスタンスの停止、割引プランの適用提案 |
24時間365日のサーバー監視
AWS運用代行の最も基本的なサービスが、システムの稼働状況を24時間365日体制で監視することです。
サーバーのCPU使用率やメモリ、ディスク容量といったリソースの状態を常に監視し、設定したしきい値を超えた場合にはアラートで通知します。サービス停止につながるような重大な障害が発生する前に、予兆を検知して事前に対策を講じられます。
人間による目視だけでなく、専門の監視ツールを組み合わせて効率的かつ網羅的な監視体制を構築します。
障害発生時の復旧対応
万が一システムに障害が発生した場合、運用代行会社が迅速な復旧対応を行います。
アラートを検知すると、まず障害の原因がどこにあるのかを切り分ける一次対応を実施します。その後、あらかじめ定められた手順書に基づいてサーバーの再起動などの復旧作業を行います。
手順書で対応できない複雑な問題の場合は、企業の担当者へ状況を報告し、連携して解決にあたります。深夜や休日であっても専門家が対応するため、機会損失を最小限に抑えられます。
定期的な運用レポートの提出
月次などでシステムの稼働状況をまとめたレポートを提出します。
システムの状況を客観的なデータで把握し、将来的なリソース増強計画の策定や、パフォーマンス改善の検討に役立てられます。専門家の視点から、現状の課題や改善提案が含まれているケースもあります。
セキュリティ対策の実施と提案
クラウド環境のセキュリティを確保するためには、最新の脅威に対する継続的なアップデートと対策が不可欠です。
運用代行サービスでは、AWSのセキュリティ設定のベストプラクティスに基づき、現状の環境を評価し、脆弱な部分を改善する提案を行います。
例えば、ファイアウォールの設定見直しや、不正な通信を検知・遮断する仕組みの導入支援などが挙げられます。専門的な知見を持つプロにAWSのセキュリティ対策を任せることで、自社の情報資産を安全に保護できます。
AWS環境のコスト最適化支援
AWSは利用した分だけ料金が発生する従量課金制のため、設定や構成によっては意図せずコストが高騰してしまうことがあります。
運用代行会社は、現在のリソース使用状況を詳細に分析し、無駄なコストが発生している箇所を特定します。使用していないサーバーの停止や、よりコスト効率の良いインスタンスタイプへの変更、長期的な利用が見込まれるサーバーに対する割引プランの適用などを提案し、コスト削減を支援します。
AWS運用代行を利用する3つのメリット
AWS運用代行サービスを導入することで、リソースやコストの最適化において以下のようなメリットがあります。
本来のコア業務へリソースを集中できる
最大のメリットは、情報システム部門や開発担当者を、日々の煩雑な運用業務から解放できる点です。
サーバーの監視や障害対応、バックアップといった定常的な業務を専門家に任せることで、自社のエンジニアは新機能の開発やサービスの品質向上など、事業の成長に直接貢献するコア業務に集中できるようになります。
【事例】障害対応のルール化と運用標準化により、開発メンバーが本来の業務に専念
顧客の事業発展につながる戦略企画の立案・協業など、幅広い事業を展開する企業様では、監視や障害検知・一次対応に関して、明確な運用体制やルールが整っていないことが課題でした。ハートビーツが参画し、24時間365日の安定運用を担うとともに、障害発生時には原因究明だけでなく、今後の検知方法や一次対応のルール化など、次の運用改善につながる提案を積極的に実施しました。
結果として、運用体制の標準化と迅速な初動対応が実現し、開発部門が本来の開発業務や生成AIの活用といった、より付加価値の高い戦略業務に集中できる環境を実現されています。
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専門家による高品質で安定した運用が実現する
AWSの運用には、インフラからネットワーク、セキュリティまで幅広い専門知識が求められます。自社だけでこれらの知識を持つ人材を確保し、育成するのは容易ではありません。
運用代行サービスを活用すれば、AWSに精通したエンジニアによる高品質な運用体制をすぐに手に入れることができます。専門家の知見に基づいた適切な構成管理や障害対応により、高い可用性(Availability)が実現します。
24時間体制で迅速な障害対応が可能になる
自社だけで24時間365日の監視・障害対応体制を構築するには、複数名の担当者によるシフト制勤務が必要となり、人件費や管理コストが大幅に増加します。
運用代行サービスを利用すれば、比較的低コストで24時間体制を確保できます。深夜や休日に万が一の障害が発生しても、専門家が迅速に対応するため、ビジネスへの影響を最小限に食い止められます。
【事例】24時間365日体制のアウトソースで、開発から保守まで一貫したサービス提供を実現
24時間365日の監視体制の課題は、事業会社だけでなく開発会社にも存在します。
会社規模の拡大に伴って顧客からの運用・保守ニーズが急増した企業様では、社内での24時間365日対応の運用監視体制を構築することが容易ではありませんでした。ハートビーツが参画し、他社ベンダーからの運用業務巻取りでコストを1/4に抑えながら、大きなトラブルやクレームもなく安定したパフォーマンスを発揮しています。
結果として、監視・運用・保守を含めた一貫した提案を行えるようになり、監視運用の手離れを大きな効果としてご実感いただいています。
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AWS運用代行を利用する際の注意点
AWS運用代行は多くのメリットがある一方で、内製化への影響やコストの境界線など、導入前に知っておくべき注意点も存在します。
社内にAWSのノウハウが蓄積しにくい
運用業務を全面的に外部委託することで、社内のエンジニアが実際の運用に携わる機会が減少し、AWSに関する実践的な知識や障害対応のノウハウが蓄積しにくくなる可能性があります。
将来的に運用を内製化したいと考えている場合は、業者に任せきりにするのではなく、定例会で詳細な報告を受けたり、障害対応のプロセスを共有してもらったりするなど、積極的に情報をキャッチアップする姿勢が重要になります。
サービス範囲外の対応には追加費用がかかる
運用代行の契約は、通常、あらかじめ定められたサービス範囲に基づいて行われます。
例えば、契約範囲がサーバーの監視と障害対応のみの場合、アプリケーションの改修やミドルウェアのバージョンアップといった作業を依頼すると、別途追加費用が発生するのが一般的です。
契約を結ぶ前に、どこまでが基本料金に含まれる業務で、どこからが追加料金になるのか、サービス範囲の定義を明確に確認しておく必要があります。
業者とのコミュニケーションコストが発生する
運用を外部に委託するということは、自社のシステムについて業者と密に情報連携を行う必要があるということです。
システムの仕様変更や新規サーバーの追加など、環境に変更がある場合は、都度業者に正確な情報を伝えなければなりません。この連携がスムーズに行えないと、かえって業務が非効率になる可能性もあるため、コミュニケーションの手段や頻度について事前に取り決めておくことが重要です。
失敗しないAWS運用代行会社の選び方
AWS運用代行会社は数多く存在し、それぞれに特徴や強みがあります。自社に最適なパートナーを見つけるための確認事項は以下の4点です。
自社の課題とサービス範囲が一致しているか確認する
まずは、自社がAWS運用において何を最も課題と感じており、運用代行サービスに何を期待するのかを明確にすることがスタート地点です。
「24時間体制の監視さえあればよい」のか、「コスト削減や構成変更の提案まで積極的にしてほしい」のかによって、選ぶべきサービスは異なります。各社が提供するサービス内容を詳細に比較し、自社の課題解決に直結する会社を選びましょう。
導入実績や技術的な専門性を確認する
次に、その会社がこれまでどのような業界・規模の企業のAWS運用を代行してきたか、導入実績を確認します。自社と似たようなケースの実績が豊富であれば、スムーズな運用が期待できます。
また、AWS MSSPコンピテンシーを取得しているかどうかも、技術力を測る一つの指標になります。特に上位の「アドバンストティア」や「プレミアティア」に認定されている企業は、AWSから高い技術力と実績を認められている証となります。
料金体系の透明性と柔軟性を確認する
料金体系は会社によってさまざまです。サーバーの台数に応じた固定料金制や、従量課金制などがあります。
見積もりを確認する際は、料金の算出根拠が明確で、何にいくらかかるのかが分かりやすい「透明性」を重視してください。また、ビジネスの成長に合わせてシステムの規模が変動することに対応できる「柔軟性」があるかどうかも、長期的な運用を見据える上で大切です。
サポート体制と対応速度を確認する
最後に、サポート体制の質も重要な選定基準です。障害発生時に、どのくらいの時間で対応を開始してくれるのかという「SLA(Service Level Agreement)」あるいは「SLO(Service Level Objective)」を事前に確認しましょう。
また、問い合わせ窓口として電話やメール、チャットツールなどが用意されているか、日本語での迅速なサポートが可能かといった点もチェックポイントです。
よくある質問(FAQ)
Q. 社内にAWSの知識を持つ専門の担当者がいないのですが、大丈夫でしょうか?
A. まったく問題ありません。
インフラのプロにすべて丸投げしていただくイメージで大丈夫です。
Q. 自社のAWS環境に最適なプランや料金を知るには、どうすればよいですか?
A. まずは現在のAWSの利用状況や、抱えられている課題をお聞かせください。
ハートビーツでは、お客様のビジネス規模やご要望(24時間監視、コスト削減など)に合わせた最適な運用プランとお見積りをご提案いたします。まずは下記よりお気軽にお問い合わせ・ご相談ください。
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まとめ
AWS運用代行は、社内のリソース不足や専門知識の欠如といった課題をクリアし、エンジニアをコア業務へ集中させるための強力な解決策です。
安定したシステム稼働とビジネスの成長を両立させるためには、自社の課題を明確にした上で、サービス範囲やAWSパートナーとしての実績が最適な代行会社を選ぶことが鍵となります。
まずは自社のインフラ運用における課題を洗い出し、求めるサポートの範囲を整理することから始めてみてはいかがでしょうか。AWSの運用体制にお悩みの際は、20年以上の確かな実績を持つハートビーツへお気軽にご相談ください。
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