株式会社 朝日新聞出版様
インフラ刷新で公式サイトの可用性・セキュリティを強化。運用保守の不安を解消し、事業に集中できる環境を構築
- 課題
- ・アクセス増加に伴い、24時間365日の監視体制を整備する必要があった。
・突発的なアクセス集中に対応できる「落ちないサイト」を構築する必要があった。
- 結果
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・可用性とセキュリティを備えたインフラ基盤を整備し、「落ちないサイト」を実現。
・インフラに関する心配や調査に費やす時間を大幅に削減し、本来業務に集中できる体制を構築。
提供サービス
ここに注目!
Webメディアの成長に伴い求められたインフラ運用の安定化
- 2008年、朝日新聞社の出版部門から独立して設立された株式会社朝日新聞出版様。数々のベストセラーを世に送り出してきた同社は、雑誌・書籍の刊行にとどまらず、「AERA DIGITAL」や「AERA with Kids+」などのWebメディア運営にも注力しています。
今回は、同社のWebディレクターを担当されている園城様に、ハートビーツのサービスを導入した背景や決め手、導入後に実感されている効果についてお話を伺いました。
- 現在ご担当されている業務や、貴社での役割についてお聞かせください。
- 園城様:私はDXIP推進部に所属し、社内DXの推進、Webメディアの運営・グロース、公式サイトの運営という3つの領域を担当しています。現在は、子育て向けメディア「AERA with Kids+」をメインで担当しており、編集部と連携しながら運営を進めています。また、DX推進の取り組みとして、本の一部をWeb記事へ展開する作業の効率化にも注力しています。
社内での役職はWebディレクターですが、私自身はプロダクトマネージャーの視点を持ち、担当するデジタルプロダクトが事業やユーザーに提供する価値を最大化させる立場として、責任を持って業務に従事しています。
ハートビーツさんには、公式サイトのインフラ運用・保守を支援いただいております。
- ハートビーツのサービスをご利用いただく前には、どのような課題があったのでしょうか?
- 園城様:私が着任する前の2016〜2017年頃のことですが、「AERA dot.(現AERA DIGITAL)」のビジネス規模が拡大し、サイトへのアクセスも増加していました。サービスを安定して提供し続けるためには、24時間365日の常時監視体制を整備する必要がありました。
そのため、監視体制を専門的に担うパートナーの必要性が高まり、2〜3社を比較検討した結果、ハートビーツさんへ依頼することになりました。
- ハートビーツを選んだ決め手を教えていただけますか?
- 園城様:当初の選定理由としては、前任者から「しっかりとした体制があり、信頼感があった」と聞いています。実際に、ハートビーツさんとのお付き合いは現在まで約10年にわたっており、長年の関係性のなかで確かな信頼が積み上げられてきました。
特に、技術的な知見が深く要求レベルも高かった前任の本部長が、ハートビーツさんに全幅の信頼を置いていたという事実は、私たちにとっても大きな安心材料となっています。
実際に担当者の方とやり取りを始めてからも、こちらの知識レベルに合わせて丁寧に説明してくださる姿勢や、問い合わせへの迅速なレスポンスを実感する場面が多くありました。こうした日頃のコミュニケーションを通じて、信頼関係が着実に醸成されていったと感じています。
- 現在のインフラ構成の概要について、可能な範囲で教えていただけますと幸いです。
- 園城様:以前はIDCフロンティアを利用していましたが、約2年前の公式サイトリニューアルを機にAWSへ移行しました。ハートビーツさんからAWSのご提案をいただき、私たちとCMSの担当者も含めて検討を重ねた結果、現在の構成を採用しています。
DNSにはAmazon Route 53、CDNにはAmazon CloudFrontを採用しており、セキュリティ対策としてAWS WAFを導入しています。
アプリケーションはALB(Application Load Balancer)配下のEC2インスタンスで稼働させており、データベースは可用性を重視してMulti-AZ(Availability Zone)構成のAmazon RDS for MySQLを選択しました。画像などの静的コンテンツは、Amazon S3で管理しています。
- 貴社サービスの特性を踏まえたシステム要件として、特に重視されている点を教えていただけますでしょうか。
- 園城様:システム要件で重視している点は以下の3つです。
1. 可用性(Availability): 企業の顔である公式サイトが停止すると、ブランドイメージの低下や機会損失につながります。人気の高い書籍・雑誌の販売や、イベント告知を行う際は、突発的にアクセスが集中するため、こうした状況下でも「サイトが落ちないこと」を最優先事項としています。Multi-AZ構成を採用しているのも、この高い可用性を担保するためです。
2. セキュリティ(Security): 企業の信頼性を維持するうえで、堅牢なセキュリティは欠かせません。AWS WAFによるアプリケーション層の防御に加え、VPCのパブリック/プライベートサブネットを適切に分離するなど、多層的な防御策を講じています。実際に不審なアクセスを検知した経験もあり、セキュリティ対策の重要性を実感しています。
3. コスト効率(Cost-Effectiveness): インフラに詳しくない事業会社が陥りがちな「過剰なスペックによるコストの垂れ流し」を避けることも重視しています。これまでの経験から、インフラは気づかないうちにオーバースペックになりやすいと感じていました。先日もハートビーツさんから最適なスペックへの変更案をいただきました。引き続き専門家の視点から、継続的なアドバイスを期待しています。
インフラに関する心配や検討に費やす時間、自分で調べる時間を大幅に削減
- ハートビーツからの提案で、印象に残っているものはありますか?
- 園城様:特定の提案というよりは、ハートビーツさんの「スタンス」そのものに助けられています。 私自身はインフラの専門家ではないため、時に率直な意見や要望をお伝えすることもありますが、常に真摯に受け止め、改善へとつなげてくださっています。
具体例として、先日障害が発生した際の対応が挙げられます。迅速に復旧していただきましたが、将来的なリスクも見据えた提案まで踏み込んでいただけると心強いと考え、その思いを正直にお伝えしました。それ以降は、より積極的に改善案をいただけるようになり、パートナーとしての関係が一段深まったと感じています。
また、何か提案をいただく際も、ただ「これをやりましょう」ではなく、その背景にある課題や導入することで得られる効果まで、技術的な観点も含めて丁寧に説明していただけるため、納得感を持って意思決定ができます。
- 導入後、どのような効果を実感されていますか?
- 園城様:最も大きな効果として実感しているのは、インフラに関する懸念や調査に費やす時間を大幅に削減できたことです。体感ではありますが、以前と比べてこれらの時間を半分ほど減らせたのではないかと感じています。コミュニケーションの面でも、Backlogを通じて気軽に相談できる環境が整い、日々のやり取りがスムーズになりました。
さらに、AWS請求代行サービスを利用することで、管理画面での利用状況確認や経理部門との細かな調整といった事務的な手間も解消されました。コストを適切に抑えられたことで、より安心して運用に当たれています。
こうした変化の積み重ねにより、私は本来注力すべきプロダクトのグロースやユーザー体験の向上といった、事業価値に直結する業務へ時間とエネルギーを注げるようになりました。
- ハートビーツを利用して良かったと感じた、印象的なエピソードはありますか?
- 園城様:逆説的な言い方になりますが、先日、ハートビーツさん側の設定作業が原因でサイトが一時的に停止した際の対応が非常に印象に残っています。
トラブル発生後、すぐに原因究明した上で、説明、復旧までの流れが非常にスピーディーに進みました。また、自社の作業影響であることを率直に認め、誠心誠意の謝罪をしてくださいました。
ミスが起こらないことが一番ですが、万が一の際にもこれだけ誠実に対応していただけるとわかり、かえって信頼関係が深まったと感じています。
システムの安定稼働に加え、知識を向上させるメンター的な役割にも期待
- 外注先を決めるプロセスにおいて、特に重要視されていることをお聞かせいただけますか?
- 園城様:「クライアントの立場に立った誠実なコミュニケーションが取れるか」、そして「最初から全力で向き合い、相手を尊重して真摯に対話してくれるパートナーであるか」という2点を重視しています。
ハートビーツさんは、こちらの質問の意図を汲み取ってくださいますし、レスポンスも非常にスピーディーです。技術力とコミュニケーション力の双方が高いレベルで調和しているパートナーだと感じています。
- 最後に、今後の展望とハートビーツに対するご要望がございましたら、ぜひお聞かせください。
- 園城様:弊社は出版社という特性上、社員のデジタルリテラシー、とりわけインフラやセキュリティに関する知識がまだ十分とはいえません。将来的には、インフラを専門的に理解したうえでビジネスの成長を支えられるような体制が社内にも整うことが理想です。
そのため、ハートビーツさんには私たちの知識を向上させてくれるメンター的な役割も担っていただけると大変心強いと考えております。たとえば、勉強会のような形で技術的な解説をしていただいたり、インフラの価値や面白さを共有していただいたりする時間を設けてもらえると幸いです。私たちの知識向上にもお力添えをいただきながら、共に成長していける関係を築いていきたいと願っております。
※組織や業務内容など、インタビュー内容は取材当時のものです。
2026年2月
企業プロフィール
| 企業名 | 株式会社 朝日新聞出版 |
|---|---|
| 創業 | 2008年1月25日 |
| 事業内容 | ・出版業 ・雑誌や各種書籍、文庫、新書、コミックの刊行 ・Webメディア(AERA DIGITALやAERA with Kids+、サバイバル図書館など)の運営 |