こんにちは。事業基盤グループの佐野です。
今回は「バランスの悪いITインフラ運用をしていないか一度考えてみてほしい話」をしてみます。
AWSなどのクラウドを使うとITインフラ運用を簡単に構築できると思われがちです。確かに世の中クラウド上で動いているITシステムがたくさんあり、世界中の人たちが簡単にクラウドを使いこなしているように見えます。でもこれは果たして事実でしょうか。
弊社では多くのお客様のITインフラを預かり運用しています。ITインフラ運用は決して簡単ではなく、たいてい何かしら問題を抱えた状態で弊社にITインフラ運用を委託いただきます。弊社では一通りITインフラの状態を確認し、適切なインフラ構成や運用に整えなおしてから実際の運用に入ります。
バランスの悪いITインフラ運用とは
バランスの悪いITインフラ運用とはどんな状態でしょうか。多く見かけるのは、サービスを動かすための最低限のインフラで構築しているために、平常時は問題なくサービスが稼働しているように見えるが、実は見えないところでいろいろな問題を抱えているような状態です。このような状態では、何か問題が起きやすく、かつ何か問題が起きたら問題の収束までとても時間がかかるような結果になりがちです。
具体的な話を3つ取り上げます。
1. セキュリティ関連
サービスを動かすだけであれば、セキュリティ対策をきちんと行わなくてもサービスとしては動作します。これはITインフラ運営経験が少ない担当者がITインフラ構築を行うと、知らぬ間にセキュリティの穴がたくさんできるということにつながります。
予防のためのセキュリティ対策には様々なものが存在します。すべてのセキュリティ対策を行えれば良いのですが、普通は予算や時間に限りがあるため、リスク分析をして、限られた予算や時間の範囲で現実的なセキュリティ対策を継続的に行っていくことが一般的です。
またセキュリティ対策では、セキュリティ事故が起きたときに誰がどう動くのかを事前に決めて整備しておくことも重要です。
2. 可用性関連
ITインフラはたまに壊れることを前提に設計・構築・運営することが重要です。サービスが停止すると通常は機会損失が発生します。
機会損失を最小限に抑えるためには適切なサービス可用性を高めることが必要になります。予算の範囲内で現実的な可用性対策を行っていくことが一般的です。
3. 自社内の運用体制
ITインフラの運用を自社ですべて行う場合、当然のことながら日々すべての運用を自社で行います。平常時であれば特に問題ないかもしれないですが、想定外のことが起きると担当者に相当の負担がかかります。
想定外のことが起きたときに誰がどう動くのか事前に決めて整備しておくことも重要です。これを決めておかないと担当者に過大な負荷がかかり、結果的に担当者の退職というところまで進むことがあります。
バランスの悪いITインフラ運用で起こりうる想定外コスト
バランスの悪いITインフラ運用は、次のような想定外のコストを覚悟しておく必要があります。
- セキュリティ事故による対策費用
- サービス障害による機会損失
- 担当者に負担がかかりすぎることによる退職とそのための対策費用
バランスの良いITインフラ運用を行う秘訣
バランスの良いITインフラ運用を行うためには、とにもかくにも基本に忠実であることが最も確実です。具体的には「セキュリティ対策」「可用性対策」および「運用体制整備」を「継続的に」行っていくことが秘訣です。
ただし、これらを自社で全て行うのは時間も費用もかかるので、弊社などの専門業者に一度相談してみるのが早いし確実です。弊社ではファーストコンタクトの段階からエンジニアが直接お客様とやり取りさせていただくので、おそらく他社様より相当早く問題解決が行えます。
最後に
お客様の声を聞くと、自社で運用するよりも専門家に委託したほうが結局は安心だし安上がりだったという意見をひじょうに多く頂戴します。ただ、いきなり専門業者にコンタクトするのは心理的負担が大きいというのはよく理解できる話です。弊社社員はSNSや各種オフラインイベントなどにも多く生息していますので、誰か見かけたらまずはお声がけいただくところからというのでも良いです。あまり難しく構えず、この機会にぜひ一度「バランスの悪いITインフラ運用」について考えてみていただけましたら幸いです。