こんにちは、滝澤です。
今回は"The ETTO Principle"(効率-徹底性トレードオフ原則)について紹介します。ここでは「ETTO原則」と呼ぶことにしましょう。 ETTO原則はレジリエンス・エンジニアリングで著名なエリック・ホルナゲル氏(Erik Hollnagel)が提唱したもので、効率性(Efficiency)と徹底性(Thoroughness)はトレードオフの関係にあるというものです。 これは、元々は安全に関する分野での話ではあるのですが、IT分野においても無縁というわけではありません。そのあたりの話を紹介します。
本記事を3行でまとめると次のようになります。
- ETTO原則により効率性と徹底性はトレードオフの関係にある。
- ITシステムの運用の例として作業手順書作成の例を示し、効率性と徹底性のバランスを考える必要があることを示した。
- システム障害と根本原因分析について紹介し、根本原因分析を徹底的に行うのが難しいということを示した。